モノづくりSTORY「粉末青汁」誕生物語 新たな販売チャネルへの進出を牽引

1.「粉末青汁」の開発を本格開始し、通販事業を立ち上げ

1982年に青汁を発売して以来、ずっと「冷凍青汁」(現在の商品名/「ケール青汁(冷凍タイプ)」にこだわり続けたキューサイが、「粉末青汁」(同/「ケール青汁(粉末タイプ)」の発売をスタートしたのは2002年12月のことだ。「まず~い、もう一杯!」のTV-CMがお茶の間で話題を呼び、全国的に青汁市場が広がって、「冷凍青汁」が飛躍的な売り上げを記録していたキューサイにとって、「粉末青汁」の製造を始めることに不安があったことは否めない。

それでも、「粉末青汁」の製造に着手したのは、「もっと気軽に、どこでも飲めるようにしてほしい」というお客さまの声に応えたことと、各社が粉末タイプ青汁を発売するなか青汁市場を開いたキューサイだからこその粉末青汁が開発できる自負があったからに他ならない。さらに、健康食品業界の通信販売への参入という時代背景も手伝って、通信販売事業の立ち上げが急がれた。そうした新たなビジネス市場に対応するためにも、常温流通が可能な「粉末青汁」は必要不可欠だったのである。

通信販売の本格開始にあわせて誕生した「粉末青汁」は、専用スプーン60杯分420gを詰めた缶入りタイプ。「本当に受け入れられるのだろうか」という製造スタッフの心配をよそに、発売するやいなや全国から注文が殺到し、毎日製造に追われることになったのである。

2.より高品質の商品とサービスを目指して、自社における一貫製造を実現

「粉末青汁」の製造は、原料ケールの乾燥・殺菌・粉砕といった加工工程を経て仕上げるため、製造に多くの時間を要する。発売当初は加工のほとんどを外部の協力会社に頼っていた。特に乾燥工程は国内に加工会社が少なかった。そこで、懇意にしていた協力会社から乾燥機を譲り受け、自社で行うことでスピードアップを図った。「最初の1年目は、とにかく時間との闘いだった」と当時の製造スタッフは振り返る。

そして、さらなる高品質な「粉末青汁」を追求するために、現会長の藤野孝がその陣頭指揮にあたった。足繁くキューサイファームや工場に通い、「品質を高めるにはどうすればいいか」「良質安全とは?」を繰り返し説いて回ったのである。「安全・安心な商品を、最初から最後まで責任をもってお客さまにお届けする」

──その使命を果たすべく、自社グループ一丸となって、「粉末青汁」製造に取り組んだのであった。

3.創業以来脈々と受け継がれてきた、品質への想いを再確認

「「粉末青汁」はキューサイ社員の意識改革を象徴する商品でもある」と言い切ったのは当時の開発担当者だった。まず、ファーム、工場、開発など、各部門がそれぞれ保有していた製造や検査の記録、お客さまのお声などの情報を集めて一元化し、すべての部門が共有できる仕組みを作った。情報を共有し、風通しが良くなった社内からは、部門間を超えて活発な意見が飛び交った。

そうした中で、新鮮なケールそのものの良さを十二分に活かす<凍結粉砕製法>、溶けやすく、さらりとした飲みやすさを実現した<マイルドパウダー製法>。そしてさらに、ケールのフレッシュ感ある色や風味を実現した<極・細粒製法>といったキューサイ独自のこだわりの技術が生まれ、吸収されやすく溶けやすい「粉末青汁」へと進化を遂げていったのである。

藤野は当時を振り返る、「創業者の後を引き継ぎ、まず私がやるべきことは創業の精神を全社員に深く理解してもらうことだと考えました。とくに、冷凍食品製造時代に培った厳しい品質管理に象徴される“品質No.1”への熱い想い。“すべてはお客さまのために”という創業以来の志を、世代を超えて刻み込むためにも、「粉末青汁」の製造を真の意味で軌道に乗せるまでの数年間は、キューサイ社員があらためて品質について考える良い機会だったと言えるでしょう」

4.「ケール青汁」の良さを、もっと広く、もっとたくさんの方々へ

「粉末青汁」製造への取り組みは、当社にとって次なる成長を遂げる一大転機となったといっても過言ではない。その後も、「少しでも飲みやすく、続けやすく、健康に良いものをお届けしたい」と、お客さまの声を技術改良やサービスの改善につなげ、少しずつ進化を重ねてきた。

2008年には、古くから健康素材として親しまれている栄養豊富なはちみつを加えた「はちみつ青汁」の販売をスタート。キューサイと志を同じくし、厳格な品質管理体制で知られる山田養蜂場のはちみつを加えたことで、より健康にこだわり、さらにおいしく飲みやすくなって、幅広い世代の方々に喜んでいただけるようになった。青汁発売30周年を迎えた2012年には、他社商品との違いを明確にするとともに、キューサイ青汁の原料であるケールの価値をさらに広く伝えるべく、商品名を「ケール青汁(粉末タイプ)」に変更し、パッケージデザインもリニューアルした。

いまや、野菜不足を補う健康食品の定番として多くの方々にご愛用いただけるまでに大きく成長した「ケール青汁」。数多くの企業からオリジナルの青汁商品が販売される中、健康食品の中に「青汁」分野のマーケットを拓いた会社としての責任を自覚し、キューサイがこだわり続ける農薬・化学肥料不使用の国産ケールを原料とする青汁の素晴らしさやモノづくりの精神をもっと広め、選ばれる青汁を目指して、「ケール青汁」はこれからも進化し続ける。

青汁シリーズ

農薬・化学肥料を一切使わずていねいに育てた「国産ケール」の青汁です。