対談 001

一人ひとりがいきいきと暮らす
持続可能な社会を目指して

元公立小学校の先生で、現在は福岡県那珂川市にある「恵子(えこ)児童館」の館長と「那珂川市人権センター」のセンター長を務められている小田切直人さん。
「農業を通して、生活困窮者の自立に向けた就労支援をしたい」と考えられていた中でキューサイのケール栽培を知り、2年前から「那珂川ファーム」を設立し、キューサイの青汁に使うケールの栽培を手がけてくださっています。

一人ひとりの人権を大切にしようと真摯に活動されている小田切氏に、キューサイの代表取締役社長・神戸聡がお話しを伺いました。

NPO法人 那珂川ファーム

代表 小田切 直人氏

NPO法人 那珂川ファーム 代表 小田切 直人氏

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キューサイ株式会社

代表取締役社長 神戸 聡

キューサイ株式会社代表取締役社長 神戸 聡

NPO法人 那珂川ファーム 代表 小田切 直人氏

キューサイ株式会社
代表取締役社長 神戸 聡

キューサイ株式会社代表取締役社長 神戸 聡

神戸

気持ちのいいところでケールがいきいきと育っているのを見ると、うれしくなります。小田切さんが当社の青汁用にケールを栽培いただくようになって、今年で2年目ですね。

小田切氏

はい、まずは3年前から児童館の畑で試験的にケールを栽培してみて、2017年4月に「那珂川ファーム」を設立しました。 この4反の畑で、社会的弱者といわれる経済的・社会的に困窮されている方々と一緒にケールを育てて、自立に向けた就労支援をしています。 精神疾患のある方、体に障害のある方、生活保護を受給している方、依存症の方など、さまざまな事情を抱えていて、働く場所がなかなか見つからない方が中心となっています。

誠実なモノづくりを未来に受け継ぐ

小田切氏

キューサイさんのケール栽培は、とても厳格ですね。

神戸

お客さまに安全な商品をお届けするためにいろいろな決まりを設けていて、生産される皆さんにはお手間をおかけしています…。

小田切氏

いえいえ、それが逆にいいんですよ。 私は数年前、CMでキューサイさんのことを知り、サプリメントや化粧品など様々な商品を手がけられている中に青汁があると知りました。 そこで青汁に興味を持ち、当時いろいろと調べてみたんです。 すると青汁を販売する会社はたくさんある中で、キューサイさんはケールを農薬や化学肥料を一切使わずに栽培されていて、しかもそのケール100%で青汁を作られていて…その考え方の素晴らしさに惚れ込んで、生活困窮者の方々と一緒に生産させてもらいたいと相談を持ちかけたことで今があります。

神戸

そうなんです。 私もキューサイに入社した直後、ケールの栽培について深く知り、こんなにこだわっているのかと驚きました。 自分の畑をきちんとするのはもちろん、近隣からの飛散農薬も含めて農薬検査で反応が出れば、その畑のケールは冷凍や粉末ケール青汁、又ははちみつ青汁の製造に使用しないといったように、品質管理を徹底しています。

小田切氏

そうですね、私たちの栽培方法はもちろん、隣のミカン農家にも事情を話して協力してもらっているんですよ。

神戸

おかげさまで、自信を持ってお客さまに提供することができます。 入社時、うちの息子はまだ小さくて体が弱かったのですが、安全性にこだわっているからこそ自分の子どもにも安心して飲ませることができました。

小田切氏

私はいろいろな方と畑で作業しながら、 「キューサイさんは厳しいよね、農薬を使えないから、虫は手で取って、葉は1枚ずつきちんと手で摘まなければいけない。でも、これがたくさんの人の健康や幸せにつながるんだよ」と話します。 精神的な障害のある方でも、皆さんよく理解されていますよ。
青汁は飲むと体にいいだけでなく、心にもいい。さらには、生産している私たちが、自らの力で病気や傷を治癒していくことにもつながっていると感じます。 よい商品づくりは、人をも変える力があるんですね。

神戸

その通りだと信じています。私たちは商品を通して人々の健康や幸せに貢献するとともに、真面目なモノづくりの精神を伝えていきたいと思っています。ひたすら正直に誠実にモノづくりに取り組む姿勢は、古くから日本人が受け継いできた大切な宝。この精神性を後世につないでいければと考えています。

1次産業のその先へ向かって

小田切氏

日本政府は今、6次産業化を推進しています。 そんな中、キューサイさんは1次産業の農業、2次産業の加工、3次産業の小売まで総合的に取り組まれていて、まさに理想的だと感じています。 私たちはその1次産業の部分に携わり、次世代の農業者として学ばせてもらっていると思っています。 今、私たちが栽培したケールが余ったときは、私が館長を務める児童館で、お父さん・お母さん・おじいさん・おばあさんたちに持ち帰ってもらっているんです。安全安心な野菜なので皆さんに大変喜ばれて、ケールを使ったいろんなレシピを教えてくださいます。

神戸

手塩にかけて育てていただいたケールを、有効に活用されているのですね。

小田切氏

先日、収穫したケールを宗像市にある育苗センターに運んだとき、地元の70代後半の契約農家の方と立ち話をしました。 ケールは春と秋に栽培できますが、その方は通年栽培するのは体力的に大変なので、9月から3月までの1回しか栽培されていないのだとか。 それでふと思ったんです。 栽培をお休みしている期間はどこかでお店を開いて、ケール料理を提供できたら楽しいのではないかと。 1次産業の生産者に、2次3次という付加価値を与えることができますよね。

神戸

なるほど、面白いアイデアですね。ありがとうございます。 ご存知の通り、今は日本の1次産業が担い手不足により危機に陥っています。 高齢化という要因はありますが、そもそも農業だけでは生計が成り立ちにくいというのも大きな課題です。
小田切さんがおっしゃるように、生産以外のところで付加価値をつけていくことは大切だと思っています。

持続可能な社会を実現するために

神戸

小田切さんは、なぜ那珂川ファームを始められたのですか。

小田切氏

私は北京で生まれ、戦争で引き揚げて筑豊に住んでいました。 子どものころから苦労されている方をたくさん見てきましたので、その課題をどうにかしたいという思いがベースにあるのかもしれません。 これまで特に意識したことはありませんでしたが…。 今は生活の困窮者やマイノリティの方が増えて、いろいろな意味で生きづらい世の中になっている気がします。 社会の在り方を再構築すべき時期にきており、さまざまな事情を抱えた人たちが一緒に参加できる事業として、このキューサイさんのケール栽培には大きな可能性を感じています。

神戸

今の日本には、1次産業の危機と、生活困窮者やマイノリティの方にとっての危機があります。 小田切さんは、その危機と危機とを結び付けることによって、立ちはだかる壁を乗り越えようとされているのですね。 今、地球全体で目指しているように、私たちキューサイも持続可能な社会を目指しています。 キューサイという器を使って世の中にどう貢献できるかを考えたとき、すべての人が健康で幸せに暮らせる世界をつくり、それを未来につなげる使命があると自負しています。
これは、創業当時から当社の原点にある想いなんですよね。

小田切氏

私たちは小さなことを積み重ねて、神戸さんがおっしゃる持続可能な社会づくりの一端を担えるように頑張っていきます。 いいモノづくりに携わっているという誇りを感じられるので、やりがいも十分です。 スタッフと話すのは、私たちは社会的弱者の皆さんを支援していて、ともすれば上から目線になりがちだけれども、実は私たちこそ皆さんからいろんなことを学ばせてもらっているということ。 それぞれの事情を抱えた人たちもスタッフも、みんなが同じ目線に立って畑でともに汗を流してケールを栽培するのは、とても気持ちがいいものなんですよ。

神戸

すべての人がいきいきと暮らせる社会を目指して、一緒にチャレンジしていきましょう。
今日はありがとうございました。