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キューサイと山口県立大学が共同研究 「キューサイ 青汁飲用が喫煙に伴う免疫異常を改善する可能性を確認」

研究の歴史

これまでキューサイと山口県立大学との共同研究により、キューサイ 青汁飲用が抗腫瘍作用や抗アレルギー作用、NK細胞の活性化など、免疫機能に対する影響を確認しております。

1999年山口県立大学とキューサイは青汁飲用による免疫力向上について研究を開始。
2000年凍結乾燥青汁をラットに投与し、免疫力の強さを表す指標・NK活性が3倍上昇することを確認。
2001年「キューサイ青汁」を毎日4週間飲用した健康な女子大生のNK活性が上昇する傾向を確認。
2002年青汁投与によるメラノーマ(ガン細胞)転移の抑制傾向をマウスで確認。
2003年ヒト消化管由来の腫瘍細胞株を用いて、青汁が腫瘍細胞増殖を抑制する傾向を確認。
2004年マウスを用いた実験で青汁摂取によりアレルギー発症が抑制される可能性を確認。
2006年マウスを用いた実験で青汁摂取により受動喫煙に伴う免疫異常を抑制する傾向を確認。

キューサイ株式会社(社長:藤野 孝、本社:福岡市)は、山口県立大学大学院(森口 覚 看護栄養学部栄養学科教授)と、ケールを原料とする青汁の免疫機能調節作用を検討しました。その結果、キューサイ ケール青汁飲用が喫煙に伴う免疫異常を改善する可能性を確認しました。この研究結果は、5月20日「第61回 日本栄養・食糧学会大会」(会場:国立京都国際会館)で、「喫煙に伴う細胞性免疫能に対する青汁飲用の効果」として発表しました。

研究の目的

近年、肺がんやその他のがん、虚血性心疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、消化器疾患などの様々な疾患に対する発症リスクが、喫煙により増大することが知られております。本研究では健康な成人男性の喫煙者を対象として、喫煙に伴う免疫異常とそれに対するキューサイ 青汁飲用効果について検討しました。

研究の方法

喫煙習慣のない成人男性7名(平均33.7歳)と、7~22年の喫煙習慣を有する成人男性6名(平均32.3歳)を対象とし、毎日キューサイ青汁を2杯(180ml)、4週間飲用後、免疫能として、ヘルパーT細胞及びサプレッサーT 細胞の割合を測定しました。

研究の結果

下図はヘルパーT 細胞及びサプレッサーT 細胞の割合を青汁飲用前と飲用後で、非喫煙者、喫煙者を対象に検証したものです。(末梢血リンパ球数が青汁飲用により増加することを事前検証済みです。)

青汁飲用前では喫煙者のほうが非喫煙者に比べ、ヘルパーT 細胞割合は低いが、サプレッサーT細胞割合は高かった。しかし、青汁飲用後では喫煙者のヘルパーT 細胞割合は上昇し、サプレッサーT 細胞は低下した。その結果、青汁飲用により喫煙者のヘルパーT 細胞(CD4)/サプレッサーT 細胞(CD8)は非喫煙者と同程度まで回復した。

研究のまとめ

キューサイ 青汁を飲用することにより、喫煙者のリンパ球数が増加するとともに、その質も非喫煙者と同程度までに回復されることがわかった。これにより、青汁飲用が喫煙に伴う免疫異常を改善する可能性を確認しました。

山口県立大学 森口 覚 教授のコメント

本研究では、喫煙に伴う呼吸器疾患の発症やがん発生の一因として考えられる免疫異常が、ケール由来の青汁飲用により沈静化される可能性をはじめて明らかにしたものである。喫煙者のみならず受動喫煙によって被る健康阻害を少しでも軽減する上で、青汁飲用の有効性が期待され、今後さらに研究を深めていきたいと考えている。

用語解説

虚血性心疾患
狭心症や心筋梗塞など、心臓に障害が起こる疾患の総称
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
肺に慢性炎症が生じ、咳やたんが増加する病気
抗腫瘍作用
がん細胞の増殖を抑制したり、破壊したりする働き
免疫異常
免疫反応を起こすためのリンパ球のバランスが崩れた状態(アレルギーになったり風邪を引きやすくなる)
リンパ球
白血球の一種で、抗体を使ってあらゆる異物に対して攻撃するほか、ウィルスなどの小さな異物に対しても中心となって対応する、免疫反応を統括する細胞
末梢血リンパ球数
手などの末梢部分より採取したリンパ球の数
ヘルパーT 細胞
リンパ球の一種で免疫を調節する司令塔のような細胞。このリンパ球の割合が多くなりすぎると、アレルギー反応等を起こす
サプレッサーT 細胞
リンパ球の一種で過剰な免疫反応を速やかに終息へ導く細胞。このリンパ球の割合が多くなりすぎると、免疫反応が起こりにくくなる
NK 細胞
ウィルスに感染した細胞やがん細胞などを破壊する細胞
リンパ球幼若化能
リンパ球を増殖する能力の強さ
NK 細胞活性
NK 細胞がウィルスに感染した細胞やがん細胞などを破壊する強さを示し、免疫力の強さを表す指標

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