ニュース

青汁の原料ケールに含まれるカルシウムの体内吸収についてキューサイが日本食品科学工学会で発表

青汁製造・販売のキューサイ株式会社(本社:福岡市中央区、社長:藤野 孝)は、9月10日宮城県仙台市で開かれた「日本食品科学工学会 第58回大会」において、ケール粉末青汁は有用なCa摂取源のひとつとして期待できる、と発表しました。

・学会名:社団法人 日本食品科学工学会 第58回大会(http://www.jsfst.or.jp/taikai/2011/58taikai.html)
・会 場:東北大学 川内北キャンパス (宮城県仙台市青葉区川内41)
・発表日:2011年9月10日(土)
・演 題:「ケールに含まれるCaの体内吸収について」

研究の背景

厚生労働省の「平成21年国民健康・栄養調査結果の概要」と「日本人食事摂取基準2010年版」によると、ほぼすべての年代において 1日のCa摂取量はその推奨量を満たしていません。特にCa摂取 閉経後の女性はCa摂取不足が深刻で、女性ホルモンが急激に低下するために、骨量が急激に減り、骨粗しょう症になりやすいといわれています。骨粗しょう症を防ぐため、積極的なCa摂取が必要とされています。

研究の目的

青汁の原料であるアブラナ科の緑黄色野菜ケールは、Caの吸収性がすぐれている野菜のひとつです。そこで、ケールを野菜として摂取する場合とケールを粉末加工して摂取する場合で、Caの吸収性に違いがあるか検討しました。

研究の方法

20歳以上40歳未満の女性(若年層)8名および最終月経から1年以上経過した70歳未満の女性(閉経層)9名の計17名を対象に実施。被験者にCaを400mg含む、1)ゆでたケール葉、2)ケールを粉末加工したケール粉末青汁、3)牛乳のそれぞれを摂取していただき、摂取後8時間まで2時間毎採尿、尿中Ca量から3つの試験食におけるCaの体内吸収について検討しました。

研究の結果

 

試験食品によるCa吸収性の違い

その結果、牛乳、ケール粉末青汁(上記グラフ「ケール粉末」)はゆでたケール葉(同「ケール」)より早く吸収される傾向があり、ゆでたケール葉およびケール粉末青汁とも牛乳と同程度のCa量が吸収される傾向がみられました。

年齢層によるCa吸収性の違い

また一般的に、加齢によりCaの吸収性は低下するといわれていますが、今回の試験では閉経層も若年層と同程度のCaの吸収が確認できました。

研究のまとめ

今回の研究で、ケール粉末青汁のCa吸収性はケールを野菜として摂取した場合と同程度であること、および閉経層も若年層と同程度のCa吸収性であることが示唆されました。
よって、ケール粉末青汁は有用なCa摂取源のひとつとして期待できることが、考えられます。

関連情報