Q SAI

CHAPTER 2たんぱく質の基本の「き」

たんぱく質の仕組み

たんぱく質を構成するのはアミノ酸

納豆や揚げ出し豆腐、ステーキ、卵焼きなど、たんぱく質を含む料理は、私たち人間の身体でどのように利用されているのでしょうか。
食べ物に含まれるたんぱく質は、胃や腸で細かく分解されてアミノ酸になります。それが小腸で吸収されて、血液によって身体中の細胞へと運ばれていくのです。
こうして細胞にたどり着いたアミノ酸は、ヒトのDNAに従って、種類・数・順序など、さまざまな組み合わせで結合されて、ヒトのたんぱく質になります。このようにして、たんぱく質は私たちの身体の材料へと再合成されます。

たんぱく質を構成するのはアミノ酸
①摂取
たんぱく質を摂る
②分解
食べた後、アミノ酸に分解される
③吸収
小腸で吸収され、全身の細胞に運ばれる
④連結
DNAに従ってアミノ酸が連結され、たんぱく質になる

※DNAは、アミノ酸が連結する順番を決める、たんぱく質を作る設計図です。

食べ物からの摂取がマストな必須アミノ酸

ヒトの体内でたんぱく質を構成するアミノ酸は20種類です。たった20種類をいろいろな配列で連結することで、体内に必要なたんぱく質を約10万種類もつくり出しています。
アミノ酸には、11種類の非必須アミノ酸と9種類の必須アミノ酸があります。非必須アミノ酸は体内で合成することができますが、必須アミノ酸は体内で合成ができません。そのため、必ず食べ物から摂取する必要があります。

必須アミノ酸と非必須アミノ酸の種類
必須アミノ酸(9種)体内で合成できないアミノ酸
ロイシン
筋肉のたんぱく質の合成を促す、肝機能を高める
イソロイシン
筋肉や神経機能を強化
バリン
たんぱく質の合成
スレオニン
新陳代謝の促進
トリプトファン
鎮痛・催眠効果、精神安定、免疫力を高める
ヒスチジン
子どもの成長に必須、疲労感の軽減、
集中力・判断力の機能発揮に役立つ
フェニルアラニン
鎮痛作用、抗うつ効果
メチオニン
解毒作用、抗腫瘍作用、抑うつ症状を改善
リジン
組織の修復に必要,抗体などの材料にもなる
非必須アミノ酸(11種)体内で合成できるアミノ酸
  • アラニン
  • アルギニン
  • グリシン
  • グルタミン
  • グルタミン酸
  • システイン
  • セリン
  • プロリン
  • アスパラギン
  • アスパラギン酸
  • チロシン