ウェルエイジングコラム

【アスリート対談】有森裕子さん・浅田真央さんが語る健康な体と生きる姿勢
競技こそちがえど、共に日の丸を背負ってメダルを目指し、日本中から熱い声援を受けた有森さんと浅田さん。現在、有森さんは国際オリンピック委員会(IOC)の要職などを務め、浅田さんは現役のプロスケーターとして活躍しています。
いつ見てもはつらつとして素敵な笑顔のおふたりに、いつまでも健康体でいられる理由、そして人生の軸のような、まっすぐ生きる姿勢についてお話しいただきました。
健康な体を維持するため、楽しい運動&軸の通った美しい姿勢を
——いつも変わらぬおふたりですが、健康面で日頃から気をつけていることはありますか?
浅田(浅田真央さん、以下、浅田):私はいまもプロスケーターとして滑っています。スケートのほかにはクラシックバレエ、タップダンス、あとはキックボクシングも始めました!
有森(有森裕子さん、以下、有森):キックボクシング!?
浅田:はい! エクササイズで始めたら楽しくて。趣味としてこれからも続けたいなと思っています。有森さんは?

有森:私は40歳くらいで引退して、それから何を始めようかなと考えていたときに、体幹軸がピシッとなるものをすすめられて。姿勢が悪くなっていないか、などを確かめるために、パーソナルジムに週2回。あとはピラティスもやっています。
浅田:マラソンとちがってピラティスはゆっくりな動きも多いですが、何か体に変化はありましたか?
有森:とても変わりました!
私はどうやら前面が強くて背面がすごく弱くて……。あと、硬すぎるという点で故障がいっぱいあったんですね。そういう点がピラティスなどをきっかけに変わったので、日常から気を付けることが少し増えて、わりと気持ちよく過ごせている感じかな。
美しい姿勢は普段からの心がけ!“日常のケア”と“早めの対策”
——ふだん、歩くときの姿勢など気にしていることはありますか?
有森:真央ちゃんは姿勢がとっても良いですよね。
浅田:やはり姿勢が悪いとどこか傾いてしまったり、膝が痛くなってしまうと思っていて、できるだけ姿勢は良くするように心がけてます。
有森:姿勢を良くするって、どこをどう意識したらいいのか知りたくて。
私は姿勢を良くしようと思うと、腰のあたりばかりを意識してしまい、ほかのパーツに意識がいかないんです。

浅田:座っているときに腰が丸まってしまうと腰に負担がかかるので、できるだけ腰の下の部分をグッと起こすように。骨盤を起こして、肩甲骨をぐっと寄せる感じを心がけています。
また、立っているときの膝に負担のかからない美しい姿勢のポイントとしては、頭の中心を天井につけるようなイメージをすると、自然に姿勢が良くなると思います。読者の方でも簡単にできると思いますよ。
有森:それなら簡単! 誰でもできますね。
私はもともと猫背なんですが、脊柱起立筋とかお尻とか、いいカタチになるように力は入れていますね。両手を自分の胸の上においてぐっと持ち上げて、そのままの姿勢で手を離すといい姿勢になっていると思います。立った瞬間に自分でそうやって姿勢を整えてから歩き始めていますよ。
浅田:有森さんは、読者のみなさんにおすすめできる運動などありますか? 私は、水中ウォーキングなどは体の負担が少なくて良いと思うのですが……。
有森:確かにそうですね。水中ウォーキングは、関節を痛めないで体を緩めながらリラックスしてできる、本当に誰でもできる運動です。あとは最近、皆さんにはラジオ体操をすすめているかな。
朝起きて、しっかり動くということが良いと思うんです。ラジオ体操の動きは、セルフボディチェックにもとても良いのかなって。今日はちょっと肩が凝っているなとか、昨日より腰が回らないわとか、そういうチェックにもなるので。

浅田:とても良いですね! あとは、不調になる前の早めの対策も大切かなと思っていますが、いかがですか?
有森:“対策”って、どこかが痛くなってから始めるけど、それでは時すでに遅しなんです。
例えばマラソンで走っているとして、給水をとる時ってどんな状態の時だと思いますか?
浅田:喉が渇いた、から……!?
有森:そう! でも、それではすでに遅いんですよ。
喉が渇いたときっていうのは、もう脱水症状になっているんです。だから、給水っていうのは喉が渇いてなくても必要で。脱水にならないために給水をするのはマラソンでは鉄則。給水は飲むというよりは飲むまでに至らない、湿らすという感覚でしょうか。
スケートでもそういうことはありますか?

浅田:そうですね。やはり痛いなって思ったらもうケガをしているということなので、そこで一回ストップして、すぐケアをすることは心がけているんですけど。やはり継続的にケアをするっていうこと、自分の体を常に知るっていうことが大切なんじゃないかな思います。
有森:そういう意味でも『ひざサポートコラーゲン』は、膝の曲げ伸ばしの早めのケアができるから良いなと思っています。コラーゲンは、膝の曲げ伸ばしに必要ですよね!
だから『ひざサポートコラーゲン』を摂っているだけで、私はなんとなく安心感を得てるんだけど、真央ちゃんはどうですか?
浅田:これから年齢を重ねると、おそらく膝の曲げ伸ばしの悩みも出てくると思うので、私も食事だけでは摂取できないコラーゲンを飲んでいきたいなと思いますね!
それを『ひざサポートコラーゲン』などで補っていくと、より安心感が高まってくるかなって思って。重要性を感じて、毎日摂っています。
——今月のWELMAGのテーマは「美姿勢」です。おふたりが美しい姿勢のために行っていることを教えてください。
浅田:クラシックバレエを長く続けていて、振り返る姿、佇む姿、しゃがむ姿、表情なども含め、どのシーンでも姿や所作が美しく見えるように心がけています。猫背にならないように上体をしっかり起こして、先ほども話しましたが肩甲骨を寄せるよう、意識的に気をつけています。ショーのときは特に頭から足先、指先まで、すべての神経をいき渡らせて踊っています。
有森さんはいかがですか?
有森:家に全身鏡を置いています。自分の姿を全身で見るというのは大事ですよね。朝、自分の体を鏡で見て、夜、帰ってきてからもう一度見ると、くずれているんですよ。肩や腰の位置がずれたり、絶対ゆがみが映る。体のバランスがどうなっているのかチェックするだけでも、ぜんぜん違いますから。
ちょっとでも歪んできたらすぐわかるし、歪んでいたら嫌ですよね。 嫌だと思ったら、それをどうにかしようと意識が働くから。そうすると、くずれていくことをセーブできる。それは、もつべき意識だと思います。

——最後に、アスリートだったおふたりの“生きる姿勢”についても教えてください。
浅田:ずっと続けていてこれからも大切にしたい習慣は、目の前にある自分がやるべきことを一生懸命やることですね。あとは、常に挑戦し続ける。それが、選手の時から変わらずに自分の心の中にあるものです。一度しかない人生なので、いろんなことへの挑戦を楽しみながら、後悔しないように進んでいきたいです。
有森:生きていくのはきれいごとではないので「死ぬ気で頑張れ」って言わずに「生きる気で頑張れ」と思います。生きる気で頑張らないと、意味がないんじゃないかな。現役時代ほど頑張っているかというと、いまはそこまでではないかもしれないけど、頑張って生きる、という私の姿勢は変わってないです。
まとめ
誰でもできる!姿勢を良くするポイント
・座っている時:腰が丸まらないよう、骨盤を起こし、肩甲骨を寄せることを意識してください。
・立っている時:頭の中心を天井から引っ張られるようなイメージを持つと、自然と姿勢が良くなります。
・セルフチェック:全身鏡で自分の姿をチェックし、体の歪みを早期に発見・修正することが重要です。
お二人の生きる姿勢
・浅田真央さん:「挑戦し続ける心」を大切にする姿勢
・有森裕子さん:「生きる気で頑張る」ことを大切にする姿勢