私たちが外界から受け取る情報のうち、80%が目を通して脳に送られていることをご存知でしたか? このことからもわかるように、目は私達にとって本当に大事な感覚器官です。もしも視力に不安が出てきたとしたら、新しいことに挑戦することもおっくうになってしまうでしょう。前向きに年齢を重ねるためにも、目の状態の変化を察知して、早めにケアを始めることが肝心です。

40歳を過ぎると増える目に関する悩み

エイジングを実感する体の変化の一つが、いわゆる老眼です。では、目の老化はいつから始まっているのでしょうか? 目の見え方がどのように変化していくのか、年代別に見てみると、40歳代から目の悩みを感じ始める人が多いようです。

ピント調整力の加齢変化を表す折れ線グラフ

<年代別の目の悩み>

⚫︎20代
コンタクトレンズの着用や、パソコン、スマートフォンの使用などによる、目の乾燥を感じ始めます。

⚫︎30代
ドライアイや目の疲れを感じやすくなります。

⚫︎40代
紫外線の影響が現れ、目のピント調節に時間がかかるようになります。また、疲れ目になりやすく、肩こりや頭痛の原因となることも。

⚫︎50代
小さい文字や近くのものなどが見えにくいと感じるようになります。

⚫︎60代
動体視力が急激に低下するほか、視界のかすれやまぶしさを感じやすくなります。

⚫︎70代
視力の低下、見え方の変化(かすれ、ゆがみなど)が進行します。

「酸化しやすい部分」で紫外線が目に入った眼球の断面イラスト

紫外線による目の酸化を軽減して老化を防ぐ3つ

では、目の老化を防ぐにはどうすればいいのでしょう? ポイントは「紫外線をいかに防ぐか」です。日焼けが肌の老化につながるように、紫外線は目を酸化させ老化を促します。しかし、紫外線から目がダメージを受けないようにケアしていけば、視力を維持することも可能です。下記の3つを日頃から心がけましょう。

①外出時にはサングラスが必須!

サングラスのレンズは、UVカット機能付きでサイズが大きいものを選びましょう。色が濃いと視界が暗くなり、瞳孔が開いて紫外線を取り込みやすくなるので、色が薄いものがおすすめです。

サングラスの色の違いにより瞳孔の開きを表したイラスト

②疲れた目はいたわりましょう

紫外線をたくさん浴びると、目が炎症を起こすことも。そんなときは、目を閉じたり、目を冷やしたりして、休ませることが一番です。アイマスクや濡れタオルを活用すると良いでしょう。

冷たいアイマスクを付けて人が寝ているイラスト

③目の酸化を防ぐ栄養素にも注目

抗酸化作用のある栄養素をとることも効果的です。ビタミンA、C、Eやポリフェノール、アスタキサンチンなどには、活性化酵素を除去する働きがあります。これらが含まれる食材を積極的に食べましょう。

ビタミンA、C、Eが含まれる食材は、にんじん、レモン、アボカド。ポリフェノールが含まれる食材は、ぶどう。アスタキサンチンが含まれる食材は、鮭。

ココロもカラダも目も、休息が大事です

パソコンやスマートフォンを使うことが当たり前になっている昨今、目を酷使し、ブルーライトを浴びる場面が増えています。その結果、「疲れ目」を感じる人も急増。疲れ目は目だけではなく、肩こりや首のこり、頭痛、めまい、倦怠感など、身体にも影響を及ぼすことがあります。では、疲れ目を防ぎ、心身ともにウェルエイジングに暮らすためにはどうすれば良いのでしょう?

目の疲れを取るケアを忘れずに

デジタル機器を使う環境では、定期的に休憩を取ることが必要です。目を休ませるとともに、目の体操を行いましょう。上下左右を見たり、目をぐるぐる回したりするだけで、目の筋肉をほぐすことができます。また、パソコンやスマートフォンの画面を集中して見ていると、知らないうちにまばたきの回数が減り、目が乾燥しドライアイの原因となることも。意識的にまばたきをして、目のうるおいを保ちましょう。

デジタルデトックスに挑戦

「デジタルデトックス」とは、パソコンやスマートフォンなどのデジタル機器を意識的に遠ざけ、できるだけ使わないようにすることです。結果的にデジタル機器のスクリーンが目に与えるダメージを減らせます。時間があればスマートフォンを見る代わりに、外の風景を見たり散歩したりしてみてはいかがでしょう? 目に休息を与えるとともに、リラックスし思考がクリアに。心身ともに癒されますよ。

ウォーキングする男女

年齢を感じやすい目は早めにケアしてウェルエイジングな日々を送りましょう!

眼のエイジングサインを感じ始める前から、紫外線対策と休息を心がけ、いつまでも前向きに年齢を重ねていきましょう。