コラーゲンは、カラダを支える骨や関節とも深く関係しています。骨の構成成分はカルシウムだけではありません。体積の約50%はコラーゲンでできています。骨には硬さとしなやかさが必要で、カルシウムなどのミネラル成分による「骨密度」が硬さを、コラーゲンによる「骨質」がしなやかさをつくり出しています。
骨を鉄筋コンクリートの建物に例えると、骨組みとなる鉄筋がコラーゲンで、コンクリートがカルシウムです。弾力のあるコラーゲンが組織を張り巡らせたところに、カルシウムなどがくっついて骨を形成しています。鉄筋が劣化すれば、建物が崩れてしまうように、健全なコラーゲンなしに、骨を維持することはできません。骨折の原因になりやすい骨粗しょう症はカルシムなどが減少して骨に隙間ができてもろくなる症状で、骨密度がその指標となっています。しかし骨密度に問題がなくても、コラーゲンの劣化による骨質の低下で、骨粗しょう症になることもわかってきています。
骨粗しょう症以上に中高年に多いトラブルが、ヒザ関節の痛みです。その多くが、加齢による軟骨の機能低下に起因しています。
軟骨は、コラーゲン線維やヒアルロン酸を多く含んだ弾力性のある柔らかい骨です。骨と骨の連結部分に存在し、運動時にかかる衝撃を吸収するという大役を担っていますが、実は非常に薄い層に過ぎず、ヒザ軟骨にいたっては、たった数ミリしかありません。年齢を重ねて軟骨のコラーゲン線維が変質してくると、軟骨がすり減ってクッションの役割を果たせなくなります。骨同士が直接ぶつかることになって、痛みが生じるようになるのです。また、軟骨の土台となる軟骨下骨に衝撃が強くかかるようになるため、骨の変形も招きます。
アンケート調査で、コラーゲンは何に有効だと思うかを聞いたところ、「肌」という回答は女性で88.6%、男性でも73.1%に上りました。しかし、「関節」という回答は女性で39.3%、男性に至っては30.3%にとどまっています。つまり、女性の約6割、男性の約7割が、コラーゲンの関節への有効性を知らないということです。さらに、男性ではコラーゲンが何に有効か「よくわからない」と18.7%もの人が回答していることから、とりわけ男性にはコラーゲンとカラダのつながりがあまり知られていないということが見てとれます。
しかし、ヒザ関節にトラブルを抱える人は少なくありません。調査によると「ヒザなどの関節に不調を感じたことがある」人は約4割。しかも、不調を感じるようになったのは高齢になってからではなく、40代以前という⼈が約7割を占めています。
この2つの調査結果から浮かび上がってきたのは、たくさんの人が若くしてヒザ関節などの不調を実感しているにもかかわらず、関節へのコラーゲンの有効性を知らないために、十分活用できていないという実態です。 関節の痛みや炎症へのコラーゲンの効果は様々な研究で確認されています。コラーゲンを利用して、関節の不調を予防・改善していきましょう。
出典:「コラーゲン摂取意識調査(2016)」キューサイ株式会社
出典:「コラーゲン摂取意識調査(2016)」キューサイ株式会社