「ケール青汁」などの商品を通じてお客さまの健康寿命の延伸を目指すキューサイ株式会社(本社:福岡市中央区、代表取締役社長:神戸 聡https://corporate.kyusai.co.jp/)は、「人生100年時代」を健やかに過ごすための基本となる「食事」について30代~60代の男女824名を対象に意識調査を行いました。
厚生労働省が推奨する塩分の 1 日の摂取量は男性 8.0g 未満、女性 7.0g 未満(※1)ですが、実際は男性 10.8g、女性 9.1g(※2) と男女ともに推奨量を上回っています。また、世界保健機関 (World Health Organization: WHO)では、成人 1 日あたりの塩分の摂取量 5g 以下(※3)を推奨しており、日本人は世界基準(目標)の約 2 倍も塩分を摂取していることが問題となっております。
昨今のライフスタイルの多様化に伴い、食生活も大幅に変化しています。栄養バランスのセルフコントロールが難しい外食や中食の機会も増えているため、自分の健康は自らが守るという意識を高めていただきたいと考えています。当社は、人生100年時代に向けて、様々なプロジェクトや商品を通じ、健康寿命の延伸を目指していきます。
*貴媒体にて本調査の内容およびデータをご使用になる場合は【キューサイ調べ】と出典の明記をお願い申し上げます。
Ⅰ. 平日(※4)に外食または中食(※5)をする頻度(※6) 30代男性が最も高く95.1%
30代~60代で年末年始に外食が増える人は 62.0%
Ⅱ. 好きな“おつまみ”ランキング 第1位 刺身 第2位 からあげ 第3位 枝豆
気づかないうちにとりすぎちゃうかも。隠れ塩分にご注意を!
Ⅲ. 日常的に塩分をとりすぎていると感じている人は 54.9%
最も塩分のとりすぎを感じているのは 30代で65.0%
Ⅳ. 30代~50代男性 約3人に1人がシメにラーメンを食べる
Ⅴ. 塩分をとりすぎた時のリスク認知 “高血圧”は91.5%
Ⅵ.「塩分は流すことができる」と知っている人はわずか22.9%
平日に外食または中食をする頻度をたずねたところ、最も頻度が高いのは30代男性で95.1%でした。続いて40代男性92.2%、50代女性84.5%と、いずれも8割超えの結果に。
また、60代女性以外は平日に外食または中食をする割合が7割を上回り、日常の中で外食または中食をする方が多い様子がうかがえます。
年末年始に外食または中食が増える 62.0%
イベントが多い年末年始。普段は外食をしないという方も忘年会や新年会など、外で食事を楽しむ機会も増えるのではないでしょうか。そこで、年末年始に外食または中食が増えるかどうかをたずねたところ、「増える」と回答した方は62.0%。最も多かったのは40代女性で71.8%、次いで30代女性68.9%、30代男性67.0%となりました。
お酒を飲みながら、つい手が伸びるおつまみ。年末年始は飲み会・宴会も多いシーズンです。好きなおつまみを聞いたところ、第1位:刺身 第2位:からあげ 第3位:枝豆となりました。30代~40代の1位はからあげですが、どの世代にも共通してランクインしている刺身は、お酒の席には欠かせない一品です。
刺身は揚げ物などに比べるとカロリーは低いのですが、口にする時には醤油をつけます。醤油をたっぷりつけたとすると、刺身5切れ分で約1g(※7)の塩分量ともいわれています。例えば、まぐろの赤身の刺身の場合は5切れで0.1g(※8)の食塩が含まれているため、醤油をたっぷりつけると約1.1gの塩分をとることになります。30代~50代に人気のからあげは1食分の塩分量が約1.3g(※9)です。枝豆100gを茹で、塩をひとつまみかけた場合は最低でも約1gの塩分をとることになります。さらに、塩茹でした場合はそれ以上の塩分をとることになります。結果として、好きなおつまみの上位3つを食べたとすると、塩分量は約3.4gです。冒頭でお伝えした通り、1日の塩分摂取推奨量は、男性が8.0g、女性が7.0gですが、男女ともに1食で半分近くの塩分をとってしまうことになります。世界基準の摂取目標量5g以下と比べると、1食で半分以上の塩分量をとってしまうため注意が必要です。
また、お酒を飲むとついつい濃い味のものを口にしてしまい、知らずしらずのうちに塩分摂取量が過剰になっていることも。想像よりも塩分を多く含むメニューは多数あり、「気づかないうちに塩分をとりすぎていた!」ということにならないよう注意が必要です。
「塩分をとりすぎていると感じる」と回答した人は54.9%という結果になりました。特に30代男性と30代女性は同率で65.0%と最も多く、他の世代に比べて塩分をとりすぎていると感じていることがわかりました。ライフスタイルの変化や、女性の社会進出などによって食生活も変化しており、塩分量を自分ではコントロールできない場面が増えていることが、このような結果の要因なのかもしれません。
また、反対に塩分をとりすぎていると最も感じていないのは、60代女性で33.0%でした。60代女性は外食または中食をする頻度も全世代のうちで最も低いことがわかっており(項目Ⅰ)、年齢と共に健康意識が高まり、普段から塩分量に気をつけていると考えられます。
お酒を飲む方に、シメにラーメンを食べるかどうか聞いたところ、30代~50代男性のうち約3人に1人は 「シメにラーメンを食べる」と回答。塩分をとりすぎていると自覚しながらも、シメのラーメンはつい食べてしまう人も多いようです。
また、塩気を感じるメニュー(食品)でやめられないものはありますか?との質問にも「ラーメン」の回答は多く寄せられ、理由としては「スープが美味しいから」(31歳男性)/ 「つけ麺など、濃いつけ汁に付けて食べるのが刺激的で美味しい」(38歳男性)など、スープがおいしい、スープまで飲んでしまうという回答もありました。分かってはいるけれども、美味しい物は我慢したくない、やめられないといった気持ちがうかがえます。
特にこれからの季節は寒さも増してきて、シメのラーメンが格別おいしい季節になります。しかし、ラーメンの塩分量は約3.6g(※8)です。塩分量約3.6gは、男性1日の推奨量8gの半分近くです。食事+シメのラーメンを考えると、塩分をとりすぎてしまう可能性が高いため、注意が必要です。
塩分をとりすぎた時のリスクとして知っているものを聞いたところ、高血圧 91.5% 脳卒中 63.2% むくみ 47.2%という結果になりました。塩分のとりすぎによるリスクとして“むくみ“と回答した人の割合は男性が27.9%に対し、女性は66.5%と2倍以上の差が開きました。むくみは美容面での注目度も高いため、男女の意識の差が明確にでています。但し、女性の罹患率が高いとされている骨粗しょう症に対しては男女共に5%未満となっています。
塩分のとりすぎは、高血圧の他にも、“がん”や“骨粗しょう症”の原因にもなることが分かっており、年齢を問わず、早めの塩分対策は大切です。
塩分が気になる時、塩を体から流すことができると知っていると回答した人は22.9%となりました。知っていると回答した人の中で、最も多く挙げられた方法は「カリウムをとる」43.9%、次に、「汗をかく(運動、入浴)」31.2%という結果になっています。また、「流すことは知っているが、詳しい方法はわからない」という回答もありました。
塩を流すことで知られているカリウムですが、腎臓の機能が低下している人がカリウムを過剰摂取すると腎臓に負担をかけてしまうことがあります。カリウム以外では、「アルギン酸塩」をとることでも塩を流せます。
塩分の調整方法は、一般的には「減塩」がメジャーですが、摂取した塩分を“流す”といった方法もあります。主に「カリウム」と「アルギン酸塩」の摂取により、塩分を体外に排出することができますが、腎臓の機能が低下している人がカリウムを過剰摂取すると腎臓に負担をかけてしまうことがあります。
「アルギン酸」は、海藻のねばねば成分であり、特に「ジャイアントケルプ」という巨大な海藻に多く含まれております。ジャイアントケルプ由来のものは塩(ナトリウム)と結びつきやすいのが特徴です。ジャイアントケルプは食材として流通していないため、効率的に摂取するためにはサプリメントなどの活用も有効ですね。
<藤原章雄(ふじわらゆきお)先生プロフィール>
熊本大学大学院生命科学研究部細胞病理学分野 講師。熊本大学大学院を卒業後、ピッツバーグ大学(アメリカペンシルバニア州)短期留学などを経て、2015年1月より熊本大学大学院生命科学研究部細胞病理学分野 講師に。薬剤師、薬学博士の資格保有。専門は生化学、天然物化学、病理学。
世界一大きいジャイアントケルプなどの海藻から抽出される天然由来の食物繊維。塩分と結びつきやすい特徴があり、食事と一緒に摂取することで、食事の塩分を吸着して、便として排出されます。
≪調査概要≫
・調査対象:首都圏(1都6県)にお住まいの30代~60代男女
・サンプル数:824名
・実施期間:2018年11月7日~11月9日
・調査方法:インターネットリサーチ
※1 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年度版)」
※2 厚生労働省「平成29年 国民健康・栄養調査」
※3 「Sodium intake for adults and children 2012(WHO)」
※4 平日・・・月曜日~金曜日/休日・・・土曜日~日曜日
※5 中食・・・調理済食品を自宅やオフィスなどで食べること
※6 頻度・・・「よく食べる」「まぁよく食べる」を食べる値、「あまり食べない」「全く食べない」を食べない値として算定
※7 消費者庁「栄養表示を活用しよう(4)」
※8 ベターホーム協会「ベターホームの食品成分表」
※9 厚生労働省「食事バランスガイド」