株式会社キューサイ分析研究所(本社:福岡県宗像市、代表取締役社長:宮本 貴史)は、4月20日(火)より食品の残留農薬一斉分析の項目を15項目追加し、815項目とします。追加した15項目は新たに登録または基準値を設定された農薬です。項目数は増やしましたが、検査価格は据え置きとし、より多くの取引先企業さまのご要望に迅速にお応えすることで、皆さまに食の安全と安心をお届けしてまいります。
食品の種類は様々ですが、新しく登録された農薬はよく使用されているにもかかわらず、検査できる機関が少なく、取引先企業さまからのご要望 を多くいただいています。また、コロナ禍において、今までの輸入元とは違う原産国からの輸入などもあり、検査を求められる傾向にあります。
2018年に800項目に到達した後も、取引先企業さまへのヒヤリングや世の中の動きに合わせて、よりニーズの高い項目を一斉分析の範囲にできないかと研究を重ねてまいりました。そしてこのたび8項目外の追加検査依頼項目で上位に挙がっていた、フロメトキンやピラジフルミドなどの殺虫剤や殺菌剤成分も今回の815項目に取り入れました。
一斉分析を開始したきっかけは、キューサイの青汁の原料であるケールの残留農薬分析です。露地栽培の中、 農薬が残留していないか必ず確認しています。近隣農家で使用されている農薬の把握は難しく、分析するべき農薬の特定が困難のため、一度に何種類もの農薬を効率よく分析できるようにと考え、取り組んだのが一斉分析の原点です。
1.個別に対応する「前処理」
食品の残留農薬検査は、検体である食品をそのまま検査するのではなく、農薬の抽出及び測定を妨害する食品由来の成分を除去するという「前処理」が必要です。しかし、食品によって前処理方法は異なります。当社では多くの種類の食品に対応するため、食品ごとの前処理方法を確立しています。中には、検査が困難と言われる食品(コーヒー、香辛料、ホップ等)も独自に立ち上げた技術によって検査が可能となっています。
2.信頼性の高い検査結果を導く「添加回収試験」
「添加回収試験」とは、検体を2つに分け、その1つの検体に、一定濃度の農薬をあえて添加し、添加した量と同量の農薬が測定できるかを確認する試験方法です。同量であれば検体から農薬が検出されていないことが証明されるため、信頼性の高い検査結果を担保しています。
800項目をリリース以来、3年ぶりの更新となりました。800項目更新時には、多くの取引先企業さまから当社にお声掛けいただきました。そうしたお声を励みに研究を重ね、より良いサービスにしようと項目を選んで拡大しております。お客さまにとって、より魅力的なサービスと を願っております。安定的な食糧供給を目的に、農薬開発は種類や機能を増やしながら進んでおります。これからも食料供給、食品安全の一助となれるよう食品関連企業さまのご要望にお応えすべく、研究を重ねてまいります 。一斉分析にて対応できない場合は、個別の試験法でも 対応しておりますので、残留農薬でお困りの際はご連絡ください。
今回の815項目に満足せず、日々の取引先企業 さまからのご要望やニーズにお応えし、新たに開発される農薬について、一斉分析にてご提供できるか研究してまいります。
キューサイ分析研究所は、キューサイの青汁の原料であるケールの「農薬不使用」を徹底するため、キューサイの中央研究所として発足。『世の中の食の安全・安心を守る』ことを理念として2003年に法人設立、様々な企業さまから食品分析の受託を開始しました。また、有毒物質の混入が問題視された輸入食品の安全・安心に貢献するため、2004年には国に代わって輸入食品等の検査を行うことのできる厚生労働省の登録検査機関として登録されました。食品会社出資の民間機関では「日本初」の登録でした。
農薬検査をはじめとして、味分析マリアージュや栄養成分検査、放射性物質検査、異物検査など、きめ細やかなサービスを展開しております。昨年12月には独自の安全安心を認証する新サービス 「QKENマーク認証サービス」の提供を開始しました。
【実施可能な検査・分析リスト】
残留農薬検査/動物用医薬品等検査/栄養成分検査/脂肪酸類・糖類検査/重金属検査/放射性物質検査/異物検査/細菌検査/カビ毒検査/食品添加物検査/有害物質検査/味分析/GMO検査
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